2020年08月13日
~ スカーレットとメラニー ~ (2020/8/13号)
.
先日の新聞に、女優のオリビア・
デ・ハヴィランドさんがお亡くなりになったという記事が載っていて、うぷはとても驚きました。
まだ、ご存命だったとは…。
104歳だったそうです。
デ・ハヴィランドさんは、アカデミー主演女優賞を2度も受賞された名女優です。
でもその訃報を伝える記事には、アカデミー賞を受賞した主演作ではなく、脇役での出演であった映画『風と共に去りぬ』のメラニー役を演じた女優として紹介されていました。
そしてうぷもまた、メラニー役の女優さんとして記憶していました。
小説の『風と共に去りぬ』は、うぷに読書の面白さを教えてくれた作品です。
アメリカ南北戦争を背景に、南部の大農園の娘として生まれたスカーレット・オハラが、戦争の荒波に翻弄されながらも力強く生きる、その波瀾の半生が描かれています。
後にハリウッドで映画化、アカデミー賞で9部門を獲得し不朽の名作と謳われました。
長大な小説は読んだ事がなくても、テレビ放送などで映画をご覧になった方はいるのでは?
最近では、作品の中で描かれる黒人奴隷の表現に問題があるのではないかという指摘があり、動画配信サービスが一時的に停止され、話題となりました。
主人公のスカーレット・オハラは、南北戦争後の貧困と混乱を、強靭な意思と不屈の精神でたくましく生き抜く、強くてしたたかな人。
どんな苦境も決してあきらめない生き方にとても魅了され、わがままで自己チューな性格さえも眩しく鮮烈でした。
さらに、映画でスカーレット役を演じたヴィヴィアン・リーの美しさが、スカーレッ・オハラをさらに魅力的にしました。
スカーレット・オハラは、10代のうぷの憧れでした。
メラニー・ハミルトンは、スカーレットの義妹(メラニーの兄が、スカーレットの最初の夫)で、スカーレットとは対極的な女性。
誰にも優しく、たおやかで思慮深い人です。
その謙虚で穏やかで思いやりにあふれる人柄は、まわりの人から慕われ愛されます。
そしてメラニーはただ善良なだけの人ではなありませんでした。
ある日、北軍の兵士が屋敷に盗みに入りました。
スカーレットは自分と家族と食料を守るため、拳銃で兵士を射殺します。
病身のメラニーは兄の形見の軍刀を手に駆け付けますが、スカーレットは
「メラニーはあの軍刀を持ち上げる事さえ出来ないくせに」と、
半ば蔑むように思います。
数年後、病気のためメラニーは亡くなります。
その枕辺でスカーレットは、あの日の事を思い出しました。
「あの時メラニーは、持ち上げる事も出来ない軍刀を手に戦おうとしていたのだ。
いざとなったら、その軍刀で盗人を殺すか、あるいは殺されていたのだろう」
と悟ります。
過去を振り返れば、メラニーはいつの時も影のように寄り添い、
盲目的な誠実さをもって自分を支え、守っていてくれていたのだと痛感するのでした。
メラニーは愛し信頼する人のためなら、決してひるまず立ち向かう強さも持っている人でした。
うぷは、「風と共に去りぬ」を何度も読み返しているうちに、10代の頃は何の魅力も感じなかったメラニーに強く共感するようになり、そしていつしか、メラニーがうぷの理想の女性像になりました。
あれからン十年…。
うぷは、ヒロイン達の年齢をとうに過ぎました。
最初はスカーレットに憧れ、やがてメラニーのようにありたいと思っていました。
でも今の自分は、スカーレットのように強くもなれず、さりとてメラニーのような優しさ穏やかさ誠実さも身につかないまま…。
うぷは今、ずいぶんと長い年月を漫然と過ごしてしまった事に愕然としています。
小説『風と共に去りぬ』は、今も変わらずうぷの愛読書です。
激しく変化する時代を生きたスカーレットとメラニーの姿は、読み返すたび胸が熱くなります。
デ・ハヴィランドさんの訃報を伝える新聞の小さな記事をを見つめながら、うぷは『風と共に去りぬ』の最後の一節を思い出していました。
うぷにとって、エールのような言葉です。
先日の新聞に、女優のオリビア・
デ・ハヴィランドさんがお亡くなりになったという記事が載っていて、うぷはとても驚きました。
まだ、ご存命だったとは…。
104歳だったそうです。
デ・ハヴィランドさんは、アカデミー主演女優賞を2度も受賞された名女優です。
でもその訃報を伝える記事には、アカデミー賞を受賞した主演作ではなく、脇役での出演であった映画『風と共に去りぬ』のメラニー役を演じた女優として紹介されていました。
そしてうぷもまた、メラニー役の女優さんとして記憶していました。
小説の『風と共に去りぬ』は、うぷに読書の面白さを教えてくれた作品です。
アメリカ南北戦争を背景に、南部の大農園の娘として生まれたスカーレット・オハラが、戦争の荒波に翻弄されながらも力強く生きる、その波瀾の半生が描かれています。
後にハリウッドで映画化、アカデミー賞で9部門を獲得し不朽の名作と謳われました。
長大な小説は読んだ事がなくても、テレビ放送などで映画をご覧になった方はいるのでは?
最近では、作品の中で描かれる黒人奴隷の表現に問題があるのではないかという指摘があり、動画配信サービスが一時的に停止され、話題となりました。
主人公のスカーレット・オハラは、南北戦争後の貧困と混乱を、強靭な意思と不屈の精神でたくましく生き抜く、強くてしたたかな人。
どんな苦境も決してあきらめない生き方にとても魅了され、わがままで自己チューな性格さえも眩しく鮮烈でした。
さらに、映画でスカーレット役を演じたヴィヴィアン・リーの美しさが、スカーレッ・オハラをさらに魅力的にしました。
スカーレット・オハラは、10代のうぷの憧れでした。
メラニー・ハミルトンは、スカーレットの義妹(メラニーの兄が、スカーレットの最初の夫)で、スカーレットとは対極的な女性。
誰にも優しく、たおやかで思慮深い人です。
その謙虚で穏やかで思いやりにあふれる人柄は、まわりの人から慕われ愛されます。
そしてメラニーはただ善良なだけの人ではなありませんでした。
ある日、北軍の兵士が屋敷に盗みに入りました。
スカーレットは自分と家族と食料を守るため、拳銃で兵士を射殺します。
病身のメラニーは兄の形見の軍刀を手に駆け付けますが、スカーレットは
「メラニーはあの軍刀を持ち上げる事さえ出来ないくせに」と、
半ば蔑むように思います。
数年後、病気のためメラニーは亡くなります。
その枕辺でスカーレットは、あの日の事を思い出しました。
「あの時メラニーは、持ち上げる事も出来ない軍刀を手に戦おうとしていたのだ。
いざとなったら、その軍刀で盗人を殺すか、あるいは殺されていたのだろう」
と悟ります。
過去を振り返れば、メラニーはいつの時も影のように寄り添い、
盲目的な誠実さをもって自分を支え、守っていてくれていたのだと痛感するのでした。
メラニーは愛し信頼する人のためなら、決してひるまず立ち向かう強さも持っている人でした。
うぷは、「風と共に去りぬ」を何度も読み返しているうちに、10代の頃は何の魅力も感じなかったメラニーに強く共感するようになり、そしていつしか、メラニーがうぷの理想の女性像になりました。
あれからン十年…。
うぷは、ヒロイン達の年齢をとうに過ぎました。
最初はスカーレットに憧れ、やがてメラニーのようにありたいと思っていました。
でも今の自分は、スカーレットのように強くもなれず、さりとてメラニーのような優しさ穏やかさ誠実さも身につかないまま…。
うぷは今、ずいぶんと長い年月を漫然と過ごしてしまった事に愕然としています。
小説『風と共に去りぬ』は、今も変わらずうぷの愛読書です。
激しく変化する時代を生きたスカーレットとメラニーの姿は、読み返すたび胸が熱くなります。
デ・ハヴィランドさんの訃報を伝える新聞の小さな記事をを見つめながら、うぷは『風と共に去りぬ』の最後の一節を思い出していました。
うぷにとって、エールのような言葉です。
― Tomorrow is another day ―
― 明日はまた明日の日が照るのだ* ―
― 明日はまた明日の日が照るのだ* ―
*大久保康雄/竹内道之助 訳
オリビア・デ・ハヴィランドさんのご冥福を、心からお祈り致します……。
それでは
また次回~(^-^)/~
また次回~(^-^)/~
この記事へのコメント
えっ、ま、まさかの「あれから50年…」???
タ〜ラ〜〜ララ〜
タ〜ラ〜〜ララ〜
Posted by ちんあなご at 2020年08月19日 06:53
♥ ちんあなごさん
今日は、あの壮大な「タラのテーマ」をBGMに、お仕事なさったんですか?
わかります(^-^)
うぷも、あの曲を共にお盆を過ごしましたから(^_^;
ちなみに「40年」とは、限定してません d(^_^#
今日は、あの壮大な「タラのテーマ」をBGMに、お仕事なさったんですか?
わかります(^-^)
うぷも、あの曲を共にお盆を過ごしましたから(^_^;
ちなみに「40年」とは、限定してません d(^_^#
Posted by うぷ at 2020年08月17日 23:51
♥ クマノミさん
ありがとう(*^-^*)
なによりのホメ言葉です。
「こうなりたい」という自分には、なかなかなれないものですね……。
ありがとう(*^-^*)
なによりのホメ言葉です。
「こうなりたい」という自分には、なかなかなれないものですね……。
Posted by うぷ at 2020年08月17日 23:44
あれから40年…
綾小路きみまろみたいですね。
この映画、数年前に映画館で観ました
今、頭の中で曲が流れてます。
Tomorrow is another day…明日から仕事です。
綾小路きみまろみたいですね。
この映画、数年前に映画館で観ました
今、頭の中で曲が流れてます。
Tomorrow is another day…明日から仕事です。
Posted by ちんあなご at 2020年08月16日 04:56
風と共に去りぬ・・・
なつかしい✨✨✨
本は読んだことないけど、映画は見ました。
うぷさんは、メラニーみたいに優しいし思いやりもあるかからあ丈夫です(^^)d
なつかしい✨✨✨
本は読んだことないけど、映画は見ました。
うぷさんは、メラニーみたいに優しいし思いやりもあるかからあ丈夫です(^^)d
Posted by クマノミ at 2020年08月15日 22:41